美術に関してのメモ、etc

好きなこと、興味のあること、現代美術館で学んだこと

作品のギャラリー展示

春の日、陽射しもきつくなり、野原には、たくさんのたんぽぽが見られるようになりました。

緑の原っぱに黄色のたんぽぽが、あまり可愛かったので、それをパステルで絵に仕上げたのです。

たんぽぽ パステル画

娘がたんぽぽの絵を気にいってくれて、「じゃあ、あげるね」と言って、それは娘の絵になりました。

身内でも気にいってくれるというのは、嬉しいものです。

その後、ギャラリーで展示をさせていただく機会があってその時に、「たんぽぽ」も売るつもりはなかったのですが、作品が間に合わず、場を埋めるための展示だけしたんですね。そしたら、その「たんぽぽ」を気にいっていただいたお客様がいらっしゃって、ギャラリーから連絡があったのですが、原画でしたので、売らなかったんです。

「また描けばいいじゃん」とギャラリーの友人に言われたのですが、その頃の私には同じような絵を同じテンションで描く自信がなかったんです。とっても気持ちが入っていた絵なので、どうしても違う絵になってしまうんじゃないかという自信のなさが売却をお断りした正直なところでした。

まだ趣味で描いていたんですね。いまならお客様に合わせて描き上げる努力をしたと思います。

その展示の時に感じたのが、自分が思い入れのある絵、とことん描き上げた絵ってやはり他の方にも伝わるんじゃないか?ってことです。自分がイイと思った作品は、お客様も良いと思ってくれて、いい加減に描いた、適当に?仕上げた絵はやはり観る方も何も感じないのかもしれません。

その時のことは、大変勉強になりました。

その時の作家紹介ハガキにパステルの花の絵をプリントしたのですが、一人で何枚かお持ち帰るお客様がいらっしゃったそうです。

モネのジヴェルニーの睡蓮、ルーアン大聖堂の時間帯による連作は、その熱量が伝わってくるようです。その魅力を伝えるのにはたった一枚では足りなくって何枚も何度もキャンバスに向かったのでしょう。

モチーフとして魅力的な物は、画家に何度もキャンバスに向かうエネルギーをくれるのでしょうか。

何度も描くうちに自分の作品、最高の物が生まれるのかもしれません。常に最高を目指しながら。